ちょうじ (丁子・丁字)
学名 |
Syzygium aromaticum (Eugenia aromatica; E. caryophyllata) |
日本名 |
チョウジ |
科名(日本名) |
フトモモ科 |
日本語別名 |
チョウジノキ、クローブノキ |
漢名 |
丁香蒲桃(テイコウホトウ,dīngxiāng pútáo) |
科名(漢名) |
桃金娘(トウキンジョウ,táojīnniang)科 |
漢語別名 |
丁子香(テイシコウ,dīngzĭxiāng,ちょうじこう)、大葉丁香 |
英名 |
Clove tree |
2024/02/17 小石川植物園 (温室) |
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2005/08/11 薬用植物園 |
2006/12/14 同左 |
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『中国本草図録』Ⅰ/0229・0230・『週刊朝日百科 植物の世界』4-180参照 |
「丁香・丁子」 2008/05/24 東京薬科大学薬草園 |
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辨 |
フトモモ属 Syzygium(蒲桃 pútáo 屬)については、フトモモ属を見よ。 |
訓 |
花の蕾(緑から黄を経て紅色になったころ)を乾燥させたものが釘の形に似ているので、これを漢名で丁香(テイコウ,dīngxiāng)・丁子(テイシ,dīngzi)・丁子香と書く。
(ただし、中国で園芸品として一般に丁香(テイコウ,dīngxiāng)と呼ばれているものは、モクセイ科のライラック)。 |
英名のクローブ clove も、フランス語の clou(釘) に基づく。 |
説 |
モルッカ諸島原産、世界の熱帯で栽培。 |
誌 |
中国では、花の蕾を乾燥させたものを丁香(テイコウ,dīngxiāng,ちょうこう)・丁子(テイシ,dīngzĭ,ちょうじ)・丁子香・公丁香と呼び、果実を母丁香・鷄舌香(ケイゼツコウ,jishexiang)と呼び、薬用・香料・染料に用いる。『中薬志Ⅲ』pp.307-308 『(修訂) 中葯志』V/174-179 『全国中草葯匯編』下/7-8
日本では、生薬チョウジ(丁子)は チョウジのつぼみである(第十八改正日本薬局方)。
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中国では3世紀から、日本では奈良時代から利用しており、正倉院御物に遺る。 |
中国料理の代表的な香辛料として、花椒 Zanthoxylum bungeanum・八角(ダイウイキョウ・トウシキミ) Illicium verum・桂皮(トンキンニッケイ) Cinnamomum cassia・丁香(チョウジ) Syzygium aromaticum・茴香(ウイキョウ) Foeniculum vulgare を五香(ゴコウ,wuxiang)と称する。
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西方では、ギリシア・エジプトに知られていた。中世から、スパイスとして多く利用。15世紀に原産地が判明。1606年以降、モルッカ諸島を領有したオランダにより世界各地に輸出された。18世紀にアフリカに入る。今日では、ほとんどを東アフリカ熱帯地方で生産する。 |
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